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Sports Safety Topic ~Vol.6~

Category : Sports Safety
『Tips for the Secondary School Athletic Trainer』

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今回はVol.6(過去の記事は”Sports Safety Topic"のカテゴリーからどうぞ)としまして、先日EATAの中で行われたWorkshopに関して取り上げたいと思います。講演者はNew Jersey州のEastern High SchoolでAthletic Trainerとして働く方でした。基本的に高校レベルであれば一人で数百人いる学生達を相手にしなくてはいけません。Budgetに関しても自由に使えるはずもなく、いろいろな工夫をして現場を回しているというのが現状です。講演者の学校はAssistant ATもいるということで比較的多くのことに手が回るかもしれません。でも、その分学校の規模、学生数が多かったりしますよね。

Workshopの中では、40ページほどある実際にその高校で使われている書類のサンプルが配られそれを見ながら、どういった取り組みをしているのかが紹介されました。まずは学校が2時すぎに終わり、生徒が部活動へ行く前に一気にATRに訪れます。これは昨年高校で実習だったこともあり実感できますが、そこはもはや戦場。そうでなくてもこっちは練習に間に合わせるために急ピッチで評価や練習への可否を決めていくわけですが、相手は高校生。もうどうしようもない奴はいくらでもいるわけで、何の必要もないのに友達としゃべるためにそこに居たり、指示したことをやらなかったり。こういったことを相手にしながら、その上どんどん”次、次”と言う形で観て行かなくてはいけない。

この高校では、"Triage system"(救命救急の現場などで重症度別に振り分けて行く作業のこと)として時間でATRに来させる時間を分けているようです。例えば、

2時過ぎ(学校終了後)~3時/練習参加がはっきりしている者への対応
3時~/新規の怪我への対応及び参加可否を判断しなくてはいけない者への対応
3時45分~/ゲームカバー

また、脳震盪に関してのトピックも上がりました。ちょうど昨年の12月NJでは脳震盪に関する新たなガイドラインができ、それが法律で決められました。具体的には脳震盪と疑われる症状が出た場合、すぐに練習、試合への参加はストップ。ATCもしくはDrからの許可が無ければその後の参加も認められない。これが法律で決められた訳です。今までは試合時にATCがいない場合、コーチが判断をし、曖昧な状態で試合参加を続行させてしまっていると場面も多くあったはず。しかし、それが出来なくなるわけです。セカンドインパクト症候群などを考えれば、大きな動きだったと言えます。

この法律が決まるまでにATSNJ(NJのアスレティックトレーナー協会)でも脳震盪に関してのディスカッションが行われています。このパネリストの中の赤いネクタイの方が今回の講演者でした。これを受けてCNNでも特集が組まれています、いくつか動画もあるので観てみて下さい。

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そして、もう一つ。彼はMasterでPublic Relationを取ったということで、メディアの使い方(HP,News Letterの作成など)も紹介してくれました。読者の目の動きを考えたレイアウト。そして、HPを使って怪我の情報や自分たちが行っている事を発信しています。リハビリのメニューを動画で載せたりと工夫しているので観てみてください。

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最後に、彼の働く中での”Philosophy"に頷いてしまいました。

You don't need to take care of everyone,
just make sure everyone is taken care of.

大勢の学生を相手にする中で全て自分が直接面倒をみる必要はない。PTクリニックでリハビリしてもいいし、ドクターと話を進めてもいい。でも誰かしらサポートする人がいて、その状態を把握さえしていればいいということ。アスレティックトレーナーの役割はここに集約させるといってもいいかもしれない。カレッジレベルで働くにしろ自分があらゆる技術、スキルを持つ必要はなく、それを持ったスペシャリストを知り、必要な際はそちらへ送る。そういったハブ的役割は必須なんでしょうね。

終盤の質問コーナーでそれぞれ悩みをぶつけ合い、”あ、私も同じこと悩んでるー”みたいに話が盛り上がっている場面は印象的でした。日頃自分でどうにか現場をまわしているわけで、彼等にとってもこういった情報交換の場は大切なんだなって。俺も早くそっちへいきたいぜ。
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Sports Safety Topic ~Vol.5~

Category : Sports Safety
『Concussion/脳震盪』

NFLでHelmet to Helmetのコンタクトによる危険性が見直され、ルール改正にまで及んだことにより、頭頸部外傷/特に脳震盪の管理体制に関してユースレベルにまで大きく関心が向けられています。それと同時に脳震盪が起こった時にフィールドでマネージメントするアスレティックトレーナーの存在にも目が向けられ、再度全てのスポーツ現場にアスレティックトレーナーもしくはドクターを配置すべきだという議論も出てきています。最近出たSports Illustratedの特集も”Concussion”だったりとメディアではかなり大きく取り上げられています。

脳震盪のマネージメントとしては、ドクターと連携し現場レベルではガイドライン(これもいくつもありますが)に従いReturn to Playまでしっかりと管理する必要があります。高校レベルでもImPACTでBaselineまで機能が戻り、症状が完全に消失したことを確認した上で練習に入る前にノンコンタクトの軽い運動から始めていくというのが一般的。SAC/BESSを使ってる場所もあるでしょう。また、セカンドインパクト症候群の可能性も十分注意しなければなりません。

それに加えて、最近はChronic Traumatic Encephalopathy (CTE)の話題が取り上げられています。慢性外傷性脳損傷というのかな?もともとはボクサーが何度も殴られて、パンチドランカーになるその状態とほぼ同じで脳への度重なるダメージが数ヶ月、数年、数十年たった後に記憶消失、鬱、パーソナリティーの変化など様々な症状として出てくるというもの。このCTEに関する研究は現在、Boston UniveristyのCenter for the Study of Traumatic Encephalopathyで行われており、その研究のために使われる脳はSports legacy InstituteによりBrain Bankという形でスポーツ引退後に亡くなった方からDonateされています。今現在現役で活躍するNFL選手の中にもすでに自分の脳をDonateすることに承認している選手もいるのです。しかし、まだまだ研究は始まったばかりで実際に調べられた脳も約50に過ぎず、わからないことが多くあるようです。ビデオでどうぞ。このビデオの続きはこちらから。(脳が出てくるので見たくない人は遠慮してください)

      

Tau Proteinの存在がCTEであると判断する基準ですが、脳を見てみなければわからない。しかし、コンタクトスポーツであるアメフトというスポーツをする以上、一試合で数百回のヒットを余儀なくされるのです。NFLでは安全性とスポーツとしての魅力の兼ね合いという部分で未だに議論は続いていますが、そこは難しい部分ですね。危険なヒットや脳震盪に関してのマネージメントは絶対に徹底すべきですが。

また、University of PennsylvaniaのFootball選手であったOwen Thomasの自殺とCTEとの関係も記事に出ています。彼は何の前触れもなくこの世を去ったわけですが、彼の脳にはCTEが見つかった。CTEの存在と自殺の関係は全くわかりませんが、彼は脳震盪として診断されたことはなかったのです。つまり、大きな脳震盪がなくとも度重なる脳へのダメージが蓄積し、脳への影響が出る事はあるということでしょう。

     

こういった話をすると、じゃあアメフトをやめるしかないじゃないかという話も出てきますが、まずはこういった研究や危険性そして適切なマネージメント方法はどういったものなのかを知ることが大切だと思うのです。SportsIllustratedにさえCTEの話は出てきましたし、もっと日本でも正確な情報を発信していく機関が必要だし、伝えていくアスレティックトレーナーも必要でしょう。何も今そしてこれからPlayしていく選手達に安易に恐怖感を募らせる訳ではない。シーズン前にしっかりとしたレクチャーやチームとしてのガイドラインの徹底をしていければいいと思うのです。

Sports Safety Topic ~Vol.4~

Category : Sports Safety
Mediaを通じてのアプローチ

アメリカでは現在Youth Sports Safetyへの動きはどんどん加速しています。全米でわずか42%の高校しかCertified Athletic Trainerを雇えていないという現実、そして年々起こる防げるはずのスポーツ活動時の怪我(重度なものも含めて)に対してこのままではいけないと地域、州、全米単位でキャンペーンや雇用の拡大が行われています。

現在、Mediaも利用してキャンペーンも行いResourcesの部分でも充実しているのが
STOP SPORTS INJURIES』です。
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詳しくはwebsiteを見て頂ければと思いますがコーチ、保護者、医療関係者それぞれに向けた競技別の予防プログラム、そしてメディアを利用してニュースで取り上げられた内容やテレビへの出演などの情報も載っています。アメリカにいてつくづく感じるのはこういったスポーツにおいての医療体制への関心の高さです。少し前にNFLでHelmet to Helmetのコンタクトにおいてルールの改正、それによる罰金や試合出場停止などが大きく話題となりましたが、毎日のように新聞記事、テレビで取り上げられています。メディアの利用という部分ではこれから参考にしていきたい部分であるのは間違いないですね。STOP SPORTS INJURIESの中心としても活動しているDr. James AndrewはアスリートであるSam Bradfordと共にテレビ出演しています。ドクターやアスレティックトレーナーがこうやってメディアへ出て、その必要性を訴えて行く。また、誰しもが知っている有名選手の協力なども得ることができればその影響力はさらに増すとも言えます。

2日前のLos Angeles Timesのトップ画面には「High School Sports Safety」の文字が。特集が組まれていました。Sports→High Schoolのカテゴリーが存在している事自体関心の高さが伺えます。

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というのもカリフォルニア州のスポーツセーフティーへの動きは現在もっとも注目すべき場所の一つです。1月にカリフォルニアで行われた”Youth Sports Safety Summit”はNATAでも大きく取り上げられています。そのSummitを経て1年が経ちどう全米での動きが変わったのかなど今年の12月の再度Washington DCで”ONE YEAR LATER: A Report Card on the Youth Sports Safety Crisis”とし、follow-up eventが行われる予定。ここにはぜひ参加したいと考えています。

そして、カリフォルニアがこれから面白いと思うもう一つの理由はその環境にあります。カリフォルニアは州としてアスレティックトレーナーとして働く上でのATCでなければならないというLicenced制度を持たない3つの州の一つという側面があります。言ってみれば日本と同様、自分がアスレティックトレーナーと名乗れば働く事ができてしまう。それも現在問題になっている部分です。NPOなどを中心として高校へATCを配置することを実行している団体もありますが、まだまだアスレティックトレーナーましてや試合時においてのドクターでさえいない状況は不思議ではないのです。この動きに加わる事ができればとても面白い。これからも注目です。

さきほど紹介したLos Angeles Timesの特集記事の中に高校のサポートをするドクターのクリップがありました。ボランティアで行う事の問題点は日本でも多く取り上げられていますが、それで助けられている子供達は間違いなくいるのです。しっかりとした雇用体制を整えることを考えることは前提としてもこういった活動も大事になってくるでしょう。こういったことが我々アスレティックトレーナーができるんだということを示す上でも。

 

Sports Safety Topic ~Vol.3~

Category : Sports Safety
過去2回にわたって『アメリカの高校レベルでのスポーツセーフティーの現状』『日本体育協会のJASA-ATマスタープラン』に関して取り上げました。今回は今年になって文部科学省が取り組み始め、8/26に公表した”スポーツ立国戦略”に関して。7月の時点で”スポーツ立国戦略(案)”と言う形で公表されていますが、それまでにトップアスリートを始め、各スポーツ関連団体、学識者などにヒヤリングを行っています。



そして、スポーツ庁設置構想も含め公表されたのが以下のような概要です。

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トップアスリートに対してのヒアリングを聞いてもわかるように、スポーツの存在意義や人間形成にスポーツは欠かせないものだというのは多いに共感できます。しかし、このヒアリングの中で学識者(いわゆる現場の意見として文部科学省がヒアリングした教授陣)とどのようなやり取りがあったのかがとても興味があるところです。

トップと草の根(子供達、生涯スポーツ)に対しての好循環を生み出すというコンセプトを掲げていますが、やはりトップアスリートへのサポート強化にしか見えません。メダルをいくつ取る、国立スポーツ科学センターがアスリートの対して最新のスポーツ医科学を使って、これまで以上の選手育成強化に励む。これは今までも行われてきたことであり、総合型地域スポーツクラブや学校レベルへの構想も結局はアスリートの育成に重きが置かれている形です。

そして、またこのスポーツ立国戦略に関連して来年度の概算要求では10つの要望項目で構成される『元気な日本復活特別枠』とし、9つ目の要望で『元気な日本スポーツ立国プロジェクト』が掲げられています。この要望案によれば、54億円もの予算を掲げ、以下のような取り組みをしていくということ。皆さんはどう感じるでしょうか?





トップアスリートへのサポートはお金をかける場所として皆が納得するのは確かですね。しかし、そこで行われている最新のスポーツ医科学は誰によって草の根や生涯スポーツをする人々に還元されるのでしょうか?また、明らかに医療面、スポーツ障害に関わる項目はこの中で見つかりません。唯一健康面に多少関係のある項目がありましたが、来年度の概算要求では結局この部分の予算が削られている。これが日本においてのスポーツにおける健康に対しての意識であると認識できます。直接圧倒的に関わる人がいる小、中、高校生のスポーツセーフティーのためへの取り組み、予算はありません。スポーツの世界はお金がないのは事実ですが、国がこれだけのお金をかけて行うスポーツへの政策。どうにかこの動きにスポーツセーフティーの枠を設ける事はできないのでしょうか?国立スポーツ科学センターが今の日本において多大な影響力を国に持つのであれば、そこのスポーツ医科学スタッフの取り組みに期待してしまいます。逆に言えば、そういう位置に自分が身を置けば影響力のあることができる可能性があるのかとも考えます。小学校への体育指導員の供給もいいですが、スポーツセーフティーに目を向けさせたい。いくらでも案はあるのです。それを実際に提案できるポジションへどうにかいきたいものです。また、今回のエントリーに対してコメントあれば、よろしくお願いします。

Sports Safety Topic ~Vol.2~

Category : Sports Safety
今回はスポーツセーフティートピックそれ自体ではないけれども、目を通しておくべき情報をシェアできたらと思います。日本で活動するアスレティックトレーナーの方は知っているかもしれませんが、今年7月日本体育協会アスレティックトレーナーの中心となる運営委員会が今の日本の現状、今後の展望とし、『JASA-AT マスタープラン』なるものを策定しました。

認知度の低さ、職域の狭さ、資格それ自体の問題など漠然と語られてきた部分をしっかりと見える形で今後に生かそうという部分で今後への指針も含まれています。このマスタープランの中でいくつかもっと知りたい部分、問題点などを自分なりにここでまとめてみたい。皆さんも実際にプランそのものに目を通して頂き、思うところを共有して頂けると勉強になります。

まずは、就業形態の割合。
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マスタープランの中では、73%が常勤となっていることから有資格者は比較的安定しているという考察をしていますが、実際はどうなのでしょう。ここでは日体協ATとしての仕事で常勤なのか、それとも他の医療資格者として常勤で彼らが日体協ATも持っているという意味なのかがわかりません。もし、日体協ATだけで常勤の仕事を得ていて、その割合が7割であればこれはすごいことだと思うのです。恐らく違うのではないかというのが僕の意見。

また、所有資格に関してでは、
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日本でアスレティックトレーナーとして活動する上でやはり医療資格は必須なのでしょう。僕はアスレティックトレーナーですと言えば成り立ってしまう日本の現状で法的にも胸を張って有資格者と名乗るためにはここが重要になってくるでしょう。ATCを持っているのは3%という部分からはやはり日本/アメリカでそれぞれ学んで来た部分で棲み分けがなされているのでしょうか?教員免許と日体協ATを持っている人がこれほど多いというのは、これから学校レベルでアスレティックトレーナーを雇用する状況を欲する自分としてはうれしい結果とも言えます。

そして、やはり気になるのは年収の部分でしょう。
  Screen shot 2010-10-13 at 11.16.16 AM
これでは食べていけないというのが正直なところでしょうか。もちろんそういった部分から多くの仕事を掛け持ちして生活を成り立たせている方は多くいるはずです。アスレティックトレーナーとして相手がそれ相応の金額を払うようになるためにもそれだけ自分で提示していけるようになるためにも、25%という無報酬労働で働いてしまう、いわばボランティアの部分を変えていかなくてはいけませんね。

全てのレビューはできないので、こんな情報があったのね!と言う方はぜひ読んでみて下さい。そして、実際に日本で活動している方はこのデータと現実の部分でわかる事があるのではと思っています。コメントお待ちしています。

文献:日本体育協会公認アスレティックトレーナー連絡会議『JASA-AT マスタープラン
プロフィール

Katsu

Author:Katsu
Bridgewater state college/MasterのEntry-level programももうすぐ卒業。無事ATCになることが出来ました。早稲田大学アメフト部で学生アスレティックトレーナーとしてのスタートを切り、ハワイ大学、そして今の大学と進んできました。日本の高校以下のスポーツセーフティー環境を整えたいという使命のもと、そこに必要なのは何なのか導かれるように今は前に進んでいます。アグレッシブに『行動第一主義』。何かあれば遠慮なく。ichihara0707[アットマーク]gmail.comまで。

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