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Sports Safety Topic ~Vol.5~

Category : Sports Safety
『Concussion/脳震盪』

NFLでHelmet to Helmetのコンタクトによる危険性が見直され、ルール改正にまで及んだことにより、頭頸部外傷/特に脳震盪の管理体制に関してユースレベルにまで大きく関心が向けられています。それと同時に脳震盪が起こった時にフィールドでマネージメントするアスレティックトレーナーの存在にも目が向けられ、再度全てのスポーツ現場にアスレティックトレーナーもしくはドクターを配置すべきだという議論も出てきています。最近出たSports Illustratedの特集も”Concussion”だったりとメディアではかなり大きく取り上げられています。

脳震盪のマネージメントとしては、ドクターと連携し現場レベルではガイドライン(これもいくつもありますが)に従いReturn to Playまでしっかりと管理する必要があります。高校レベルでもImPACTでBaselineまで機能が戻り、症状が完全に消失したことを確認した上で練習に入る前にノンコンタクトの軽い運動から始めていくというのが一般的。SAC/BESSを使ってる場所もあるでしょう。また、セカンドインパクト症候群の可能性も十分注意しなければなりません。

それに加えて、最近はChronic Traumatic Encephalopathy (CTE)の話題が取り上げられています。慢性外傷性脳損傷というのかな?もともとはボクサーが何度も殴られて、パンチドランカーになるその状態とほぼ同じで脳への度重なるダメージが数ヶ月、数年、数十年たった後に記憶消失、鬱、パーソナリティーの変化など様々な症状として出てくるというもの。このCTEに関する研究は現在、Boston UniveristyのCenter for the Study of Traumatic Encephalopathyで行われており、その研究のために使われる脳はSports legacy InstituteによりBrain Bankという形でスポーツ引退後に亡くなった方からDonateされています。今現在現役で活躍するNFL選手の中にもすでに自分の脳をDonateすることに承認している選手もいるのです。しかし、まだまだ研究は始まったばかりで実際に調べられた脳も約50に過ぎず、わからないことが多くあるようです。ビデオでどうぞ。このビデオの続きはこちらから。(脳が出てくるので見たくない人は遠慮してください)

      

Tau Proteinの存在がCTEであると判断する基準ですが、脳を見てみなければわからない。しかし、コンタクトスポーツであるアメフトというスポーツをする以上、一試合で数百回のヒットを余儀なくされるのです。NFLでは安全性とスポーツとしての魅力の兼ね合いという部分で未だに議論は続いていますが、そこは難しい部分ですね。危険なヒットや脳震盪に関してのマネージメントは絶対に徹底すべきですが。

また、University of PennsylvaniaのFootball選手であったOwen Thomasの自殺とCTEとの関係も記事に出ています。彼は何の前触れもなくこの世を去ったわけですが、彼の脳にはCTEが見つかった。CTEの存在と自殺の関係は全くわかりませんが、彼は脳震盪として診断されたことはなかったのです。つまり、大きな脳震盪がなくとも度重なる脳へのダメージが蓄積し、脳への影響が出る事はあるということでしょう。

     

こういった話をすると、じゃあアメフトをやめるしかないじゃないかという話も出てきますが、まずはこういった研究や危険性そして適切なマネージメント方法はどういったものなのかを知ることが大切だと思うのです。SportsIllustratedにさえCTEの話は出てきましたし、もっと日本でも正確な情報を発信していく機関が必要だし、伝えていくアスレティックトレーナーも必要でしょう。何も今そしてこれからPlayしていく選手達に安易に恐怖感を募らせる訳ではない。シーズン前にしっかりとしたレクチャーやチームとしてのガイドラインの徹底をしていければいいと思うのです。
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Comment

No title

こんばんわ。

アメリカでは脳震盪について見直されているんですね。。。

Katsuさんは昨年日本。。。埼玉県の高校ラグビーで起きた事故のことってご存知ですか??

No title

ぬまさん>知らないですねー。でも、調べてみますね!!

高校空手も同様なことが。

Katsuさん、こんばんは。

実は高校空手界も同様の懸念がもう10年ほど前から取りざたされています。以前書き込みしましたが、高校の空手部でコーチをしていた時期に生徒の何人かは、脳震盪を起こしたり、当たりなれないことで試合中に余計に恐怖感を持つので、”うたれ強さ”を養う練習がメニューにはいっていることは多々ありました。もちろん防具を付けてはいるのですが(アメフトのヘルメットの様に頑丈な)、脳が揺れる感覚というものがあります。私自身も幼少の頃から空手をやっているので、経験者ですが、近年、保護者から苦情を受けることはしばしばあるということを聞いています。

高校でのアメフト(米国の場合)も知人がやはり同様に”自分の子供がアメフトに興味を持ったら心配だから、NFLすら見せたくない"って言っていました。脳への影響をとても重要視しているそうです。

私が留学してた10数年前の頃は、人気スポーツといえば、1.アメフト、2. バスケ、3. ベースボールだったのですが、最近では1. ベースボール、2. バスケ、3. サッカーのようですね。(シアトル近郊ですが) 時代の流れとともに科学の証明が比例してきているのでしょうか。

余談ですが、1月にはアメリカです!3年くらいはいますので、お会いできる機会があるといいな~なんて思ってます!

No title

昨年、Katsuさんにメールした時期ですかね。。。
死亡事故が起きてしまいました。

私自身この経験含め、トレーナーとはということを見直しました。

Katsuさんのブログは本当に勉強になりますし、きっかけを貰ってます。

これからも期待しています。

たまには私のブログやツイッターにも参加してくださいね笑

No title

りんさん>コメントありがとうございます。決してそれぞれスポーツとしてすばらしいんですよね。でも、何かあった時にどう対処すればいいのかをコーチや保護者が全く知らない状況が問題かなと思っています。アメリカはどこに行かれる予定ですか?お会いできるのを楽しみにしています。

ぬまさん>いつもコメントありがとうございます。いつも与えてもらってばかりですみません。了解です。
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プロフィール

Katsu

Author:Katsu
Bridgewater state college/MasterのEntry-level programももうすぐ卒業。無事ATCになることが出来ました。早稲田大学アメフト部で学生アスレティックトレーナーとしてのスタートを切り、ハワイ大学、そして今の大学と進んできました。日本の高校以下のスポーツセーフティー環境を整えたいという使命のもと、そこに必要なのは何なのか導かれるように今は前に進んでいます。アグレッシブに『行動第一主義』。何かあれば遠慮なく。ichihara0707[アットマーク]gmail.comまで。

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